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1989(昭和64/平成1)年
​新春黄金シリーズ

1989年1月、新日本プロレス恒例の「新春黄金シリーズ」は、予想だにしない“時代の境界線”に立つ特別な興行となった。

 

開幕は1月6日・後楽園ホール。しかし翌7日未明、昭和天皇の崩御により、奇しくもこの1月6日の大会が“昭和最後の新日本プロレス興行”となる。

この大会のメインイベント、昭和最後の試合は、長州力、藤波辰巳、猪木vsリップ・モーガン、クラッシャー・バンバン・ビガロ、ビッグバン・ベイダーの6人タッグ。

8分56秒、猪木が卍固めでモーガンから勝利を奪いこの試合幕を閉じると同時に、昭和のプロレスにも幕を閉じる。

翌7日の川崎大会、さらに8日の後楽園大会も中止となる。

会場にはアントニオ猪木、坂口征二ら主力選手が並び、ファンに直接謝罪しながらサインや記念撮影に応じた光景は、異例の出来事として深く印象に残った。

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シリーズはわずか1戦のみで中断されながらも、結果的に昭和最後のツアーとして歴史に刻まれることになった。そして時代は平成へ――再開された大会は、そのまま“平成最初のプロレス興行”として新たな一歩を踏み出すことになる。

平成最初の大舞台は新日本プロレスの興行ではなく、1月10日・日本武道館でのUWFが担う。メインは前田日明vs高田延彦。

昭和を新日本が締め、平成の幕開けをUWFが飾る――この対比は、従来のプロレスと新たな格闘技志向が交錯した時代を象徴していた。

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