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世紀の一戦

​~攻防~

「誰も見たことのない戦いが始まった」

開始から5ラウンド(序盤)

異様な緊張感に包まれる中、ついに運命のゴングが鳴り響いた。プロボクシング世界ヘビー級王者モハメド・アリとプロレスラー、NWF世界ヘビー級王者アントニオ猪木。本当にこの二人が拳を交える――。誰もが信じられない思いでリングを見つめていた。

 

開始直後に一発のパンチで終わるのか?それとも猪木が一瞬の関節技で仕留めるのか?世界中の視線が注がれる中、猪木はゴングと同時にリングへ滑り込み、寝た姿勢からアリの足元へ鋭いスライディングキックを放った。その誰も見たことのない戦法に、会場は騒然となる。

 

しかも、それは一瞬の奇策ではなかった。2ラウンド、3ラウンド、4ラウンド、そして5ラウンドへ――。猪木は執拗にアリの足を狙い続け、アリは世界最速のパンチを繰り出す間合いをつかめない。一見すると動きの少ない膠着状態。しかしリング上では、一歩踏み込めば勝負が決まる極限の駆け引きが続いていた。

当時は理解されなかったこの攻防も、半世紀を経た今、その高度な戦略性と緊張感が改めて再評価されている。

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